ゴールデンウィークが近づくと、お弁当を持って出かけたり、持ち帰りの食品を利用したり、屋外でバーベキューを楽しんだりする機会が増えてきます。気候も過ごしやすくなりますが、一方で、食品の扱い方によっては食中毒のリスクが高まる時期でもあります。
特に、お弁当や持ち帰りの食品は「作ってから食べるまでの時間」が長くなりやすく、バーベキューは屋外での調理や持ち運びが加わるため、普段よりも衛生管理の基本が大切になります。連休を安心して楽しむためにも、今のうちに食中毒対策を見直しておきたいところです。
春から初夏は食中毒対策を見直したい時期
厚生労働省は、家庭での食中毒予防として、手洗い、十分な加熱、低温保存、器具の清潔保持などの基本を案内しています。気温が上がってくるこれからの時期は、食品を室温に長く置かないことや、冷蔵・冷凍が必要な食品を早めに冷やすことがより重要になります。
また、肉や魚の汁がほかの食品にかからないようにすることや、調理済みの食品と生の食材を分けて扱うことも大切です。連休中は外出やイベントで食事の場面が増えるため、家庭でも職場でも「いつも以上に時間と温度を意識する」ことが食中毒予防につながります。
お弁当や持ち帰りは“作ってから食べるまで”に注意

お弁当づくりでは、農林水産省が、おにぎりはラップや使い捨て手袋を使って握ること、おかずはしっかり火を通すこと、お弁当箱に詰める前に十分に冷ますことを案内しています。手で直接触れる機会を減らし、温かいまま詰めないことは、菌をつけにくくし、増えにくくするための基本です。
持ち帰りの食品や惣菜も同様に、購入してから食べるまでの時間が長くなるときは注意が必要です。冷蔵が必要なものは早めに冷蔵庫へ入れ、車内や室内に長く置きっぱなしにしないことが大切です。特に、連休中の移動では「少しくらい大丈夫」と油断しやすいため、保冷バッグや保冷剤の活用も意識しておきたいポイントです。
また、調理済みの食品であっても、詰め方や持ち運び方によっては傷みやすくなります。汁気の多いもの、十分に冷めていないもの、長時間持ち歩く前提に向かないものは避けるなど、食べるまでの時間を考えたメニュー選びも大切です。
BBQは“屋外だからこそ”食中毒対策が大切

バーベキューは楽しい反面、家庭のキッチンとは違って、手洗い環境や器具の管理が不十分になりやすい場面です。農林水産省は、食材を運ぶときはクーラーボックスと保冷剤を使い、生肉や魚がほかの食品に触れないようにすることを勧めています。
また、生肉を扱うトングや箸と、焼けた肉を取るトングや箸は分けることが大切です。生肉に触れた器具をそのまま使うと、十分に焼けた食品にも菌が付着するおそれがあります。屋外では「その場の流れ」で同じ器具を使ってしまいがちですが、あらかじめ使い分けを決めておくと安心です。
肉は中心までしっかり加熱することも基本です。厚生労働省は、加熱の目安として中心部を75℃で1分間以上と案内しています。見た目だけで判断せず、特に厚みのある肉やひき肉は、中心まで十分に火が通っているかを意識したいところです。
連休前に見直したい基本は“つけない・増やさない・やっつける”

食中毒予防の基本は、「菌をつけない」「菌を増やさない」「菌をやっつける」の3つです。調理前や食事前にしっかり手を洗うこと、生の食材とすぐ食べる食品を分けること、低温で保存すること、十分に加熱することは、どの場面でも共通しています。
特に連休中は、外出先や屋外で「いつも通りの設備が使えない」ことがあります。だからこそ、除菌用品を持参する、使い捨て手袋やラップを活用する、保冷剤を多めに用意する、器具の使い分けを決めておくなど、事前の準備が大切です。
また、食品を作る人だけでなく、食べる側も「長く常温に置かれていないか」「生焼けではないか」「生肉用の箸で食べていないか」といった視点を持つことが、食中毒予防につながります。連休を楽しむためにも、ひと手間の衛生管理を意識したいところです。
最後に
ゴールデンウィーク前は、春から初夏に向けて食中毒対策を見直すのによいタイミングです。お弁当、持ち帰り、バーベキューはどれも身近ですが、食品の温度管理、手洗い、器具の使い分け、十分な加熱などの基本がとても重要になります。
「少しの時間だから大丈夫」「屋外だから平気」と考えず、食べるまでの流れを意識して準備することで、安心して食事を楽しみやすくなります。連休本番の前に、家庭でも職場でも、食中毒予防の基本を改めて確認してみてはいかがでしょうか。
出典・参考情報(官公庁・自治体公表資料)
注記:本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断や治療に代わるものではありません。検査や薬の使用、保険適用の可否などについては、必ず医師や専門機関にご相談ください。体調不良や緊急の症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

