夏休みやお盆を含む夏の時期は、旅行、帰省、イベントなどで人の移動や集まりが増えます。駅・空港、宿泊施設、商業施設、観光施設、公共施設などでは、受付、休憩スペース、飲食エリア、共用トイレなどへ利用者が集中することもあります。
厚生労働省は、2026年夏の新型コロナウイルス感染症をはじめとする急性呼吸器感染症への対策として、手洗い、マスクの着用を含む咳エチケットなどを呼びかけています。また、高齢者や基礎疾患のある方と会う場合や、大人数で集まる場面では、状況に応じた感染対策への協力を求めています。
新型コロナウイルス感染症は、重症化リスクの低い軽症者であれば自然に軽快することが多い一方、高齢者、乳幼児、基礎疾患のある方などでは重症化する場合があります。過度に不安をあおるのではなく、流行状況を確認しながら、施設内で続けやすい基本対策を整えることが大切です。
2026年7月の公表データでは5週連続で増加
厚生労働省が2026年7月24日に公表した新型コロナウイルス感染症の発生状況では、全国の定点当たり報告数が、第25週の0.85から第29週の2.12まで5週連続で増加しました。
- 第25週・6月15日~21日:0.85
- 第26週・6月22日~28日:1.08
- 第27週・6月29日~7月5日:1.47
- 第28週・7月6日~12日:1.87
- 第29週・7月13日~19日:2.12
一方、第29週の前年同期は3.13であり、2026年の報告数は前年を下回っています。現在の数値だけで大きな流行と断定するのではなく、増加傾向が続いていることを把握し、今後の公表情報を確認することが重要です。

図:新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数(全国)。2026年第25週から第29週までは増加傾向にありますが、各週とも前年同週を下回っています。同じ週番号で比較しており、各週の日付範囲は2025年と2026年で1日異なります。出典:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況」2026年第29週
定点当たり報告数は、全国のすべての感染者数を示すものではありません。指定された医療機関からの報告をもとに、流行の傾向を把握するための指標です。また、2025年4月以降は定点医療機関の設置基準が変更されているため、過去の数値と比較する際には注意が必要です。
過度に恐れず、軽視せずに備える
新型コロナウイルス感染症では、発熱、咳、全身倦怠感などが主な症状として挙げられています。頭痛、下痢、嗅覚・味覚の異常などがみられる場合もあります。
多くの軽症者は経過観察によって自然に軽快しますが、施設には年齢、健康状態、基礎疾患の有無が異なるさまざまな利用者が訪れます。そのため、「一律に強い制限を行う」「何も対策を行わない」のどちらかではなく、利用者の状況と流行動向に合わせた対応が求められます。
- 最新の発生状況を定期的に確認する
- 体調不良の利用者や従業員が無理をしないよう案内する
- 手洗い、咳エチケット、換気を続けやすい環境を整える
- 高齢者や基礎疾患のある方が多い施設では特に注意する
- 対策を過度に強制せず、個別の事情にも配慮する
夏休み・お盆に利用が集中する場所を確認する

施設内のすべての場所へ同じ対策を行うのではなく、利用者が集中しやすい場所や時間帯を確認しましょう。
- 受付、券売機、案内カウンター
- 待合スペースや休憩スペース
- エレベーター、手すり、共用端末
- 飲食エリアやフードコート
- 共用トイレと手洗い場
- 従業員用の休憩室、更衣室、バックヤード
イベント開始前後、チェックイン・チェックアウト、列車や航空機の発着、食事時間など、短時間に人が集まる場面もあります。通常の清掃予定だけでなく、混雑前後に共用部を確認できる体制を整えるとよいでしょう。
手洗いと手指衛生を続けやすい環境にする

厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症を含む急性呼吸器感染症の基本対策として手洗いを挙げています。利用者へ手洗いを呼びかけるだけでなく、設備を継続して使用できる状態に保つことが大切です。
- ハンドソープを切らさない
- 蛇口や自動センサーの動作を確認する
- 洗面台の水はねや石けん残りを取り除く
- 手洗い方法を分かりやすく掲示する
- 手洗い後に十分乾燥できる環境を整える
- 設備の故障や異常を速やかに共有する
手洗い場だけでなく、来館者や利用者の動線上にある共用スペースでも、施設の運用に合わせて手指衛生を行いやすい環境を検討しましょう。
咳エチケットとマスクは場面に応じて考える

厚生労働省は、咳や痰などの症状がある場合に、マスクの着用を含む咳エチケットを心がけるよう案内しています。咳やくしゃみが出る場合は、マスク、ティッシュ、腕の内側などで口と鼻を覆い、使用したティッシュは速やかに廃棄して手を洗います。
一方、夏場は熱中症にも注意が必要です。厚生労働省は、屋外でマスクが必要ない場面では、熱中症防止のためマスクを外すことを推奨しています。
- 咳やくしゃみがある場合は咳エチケットを案内する
- 高齢者や基礎疾患のある方が多い場所では状況に応じて配慮する
- 屋外では暑さや体調を考慮してマスクを外す
- 子どもやマスクの着用が難しい方へ一律に強制しない
- 施設の特性に応じて分かりやすい案内を行う
冷房を使用する室内でも換気を確認する

夏場は冷房を使用するため、窓や扉を長時間閉めたままになりやすくなります。新型コロナウイルス感染症の予防では、手洗いや咳エチケットとともに換気も基本的な対策として案内されています。
空調設備がある場合も、設備の運転状況や施設の換気計画を確認しましょう。室温を過度に上昇させないよう熱中症にも配慮しながら、施設の構造や空調設備に合った方法で空気を入れ替えることが大切です。
- 換気設備が正常に動作しているか確認する
- 吸気口や排気口を物でふさがない
- フィルターの清掃・交換時期を確認する
- 混雑する時間帯や場所を把握する
- 室温や利用者の体調にも配慮する
共用部は利用状況に合わせて清掃する

施設内では、受付カウンター、エレベーターのボタン、手すり、タッチパネル、テーブルなど、多くの人が触れる場所があります。必要以上に薬剤を使用するのではなく、目に見える汚れを取り除く日常清掃を基本とし、施設の衛生管理ルールや機器の取扱説明書に沿って管理しましょう。
- 利用が集中する場所を清掃項目として整理する
- 電子機器へ薬剤を直接吹きかけない
- 用途に合ったクロスや清掃用品を使用する
- 清掃済みの場所と未確認の場所を共有する
- ごみ箱があふれる前に回収する
- 清掃用具を洗浄・乾燥させて保管する
従業員が体調不良を伝えやすい体制を整える
施設の衛生管理を支える従業員が、咳、発熱、強いだるさなどの体調不良を感じた場合に、無理をして勤務を続けないようにすることも大切です。
- 体調不良時の連絡先を明確にする
- 勤務開始前に体調を確認する
- 咳などの症状がある場合は咳エチケットを徹底する
- 休みや勤務変更を相談しやすい環境を整える
- 復帰時の対応を社内ルールとして共有する
感染症対策を従業員個人の注意だけに任せず、施設として報告・判断できる仕組みを用意しましょう。
施設の衛生動線にNEWスーパーMを活用する

NEWスーパーMは、施設内の手指衛生や手洗い後の乾燥に活用できる設備です。紫外線照射による除菌・消臭機能を備えており、不特定多数の人が利用する施設の衛生環境づくりに活用できます。
共用トイレや洗面所では、従来型エアータオルで懸念されやすい飛散・拡散への配慮を含め、手洗い後の乾燥設備を見直す選択肢になります。また、施設内の共用スペースでは、アルコール除菌スプレーの購入、補充、在庫管理などを見直すための設備としても検討できます。
ただし、NEWスーパーMだけですべての感染対策を置き換えられるものではありません。手洗い、咳エチケット、換気、体調管理、共用部清掃などと組み合わせ、施設全体の衛生動線を整えることが大切です。
ペーパータオルを使用している施設では、手拭き用消耗品を使わない運用へ切り替えることで、購入、在庫保管、補充、ごみ回収、廃棄にかかる作業負担や人件費、ごみの削減にもつながります。
施設で確認したいチェックポイント
- 最新の感染症発生状況を確認しているか
- 混雑しやすい場所と時間帯を把握しているか
- ハンドソープや蛇口が正常に使用できるか
- 手洗い後に十分乾燥できる設備があるか
- 咳エチケットの案内を分かりやすく掲示しているか
- 夏場のマスク着用と熱中症の両方に配慮しているか
- 空調設備や換気設備を点検しているか
- 共用部の清掃箇所と担当者が明確になっているか
- 従業員が体調不良を報告しやすいか
- 手指衛生や乾燥設備の管理負担を確認しているか
まとめ
2026年夏の新型コロナウイルス感染症は、全国の定点当たり報告数が5週連続で増加しています。一方、現時点では前年同期を下回っており、数値だけで過度に不安を感じる必要はありません。
夏休みやお盆は、人の移動や施設利用が増える時期です。厚生労働省が呼びかける手洗い、咳エチケット、換気などを基本に、混雑する場所、共用部、手洗い場、従業員スペースを確認しましょう。屋外では熱中症にも注意し、場面に応じて無理のない対策を行うことが大切です。
NEWスーパーMを活用することで、施設内の手指衛生や手洗い後の乾燥環境を整えながら、従来型エアータオルの飛散・拡散対策、ペーパータオルやアルコール除菌スプレーにかかる補充・在庫管理なども見直せます。感染症の流行状況に合わせ、施設で継続できる衛生管理を整えてみてはいかがでしょうか。
出典・参考情報(官公庁・公的機関公表資料)
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況」2026年第29週
- 厚生労働省「夏の感染症対策」
- 厚生労働省「令和8年度 今夏の急性呼吸器感染症(ARI)等への対策について」
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症」
注記:本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断や治療に代わるものではありません。検査や薬の使用、予防接種、受診の必要性などについては、医師や専門機関にご相談ください。強い症状や体調不良が続く場合、緊急性の高い症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

