インフルエンザというと冬の感染症というイメージがありますが、2026年8月、首都圏の一部では季節外れの増加が確認されています。埼玉県では県全体の定点当たり報告数が流行開始の目安となる1.0を超え、東京都、神奈川県、千葉県でも一部の地域で1.0を超える状況となっています。
ただし、首都圏全体で大きな流行が起きているという状況ではありません。地域による差が大きいため、「夏なのに大流行している」と過度に不安になるのではなく、自治体が公表する最新情報を確認しながら、基本的な感染対策を続けることが大切です。
今回は、国や自治体が公表している情報をもとに、2026年8月のインフルエンザの状況と、家庭、事務所、職場、公共施設、商業施設など人が集まる場所で見直したい対策について紹介します。
首都圏の一部で流行開始の目安を超える
2026年第32週(8月3日~9日)のインフルエンザ定点当たり報告数を見ると、首都圏4都県では地域によって状況に違いがあります。
- 東京都:0.84
- 埼玉県:1.09
- 千葉県:0.55
- 神奈川県:0.93
都県全体では埼玉県が1.0を超えています。一方、東京都全体は0.84ですが、都内6保健所で流行開始の目安となる1.0を超えています。
神奈川県では県全体が0.93である一方、川崎市1.61、相模原市1.18など、地域によって1.0を超えています。川崎市では8月12日からインフルエンザの「流行期」に入ったと発表しています。
千葉県全体は0.55ですが、印旛保健所管内1.09、海匝保健所管内1.00など、一部地域では高くなっています。
このように、都県全体の平均値だけを見るのではなく、生活圏や勤務先、施設所在地を管轄する自治体の情報を確認することが重要です。

図:2026年第32週のインフルエンザ定点当たり報告数。都県全体では埼玉県が流行開始の目安となる1.0を超えています。東京都、千葉県、神奈川県でも一部地域で1.0以上となっています。出典:東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の感染症発生動向調査
定点当たり報告数は、すべての患者数を示すものではありません。指定された医療機関から報告された患者数をもとに、感染症の流行状況を把握するための指標です。
夏でもインフルエンザは発生する
厚生労働省によると、日本では例年12月から3月頃がインフルエンザの流行シーズンです。しかし、流行シーズン以外に感染者がいなくなるわけではありません。
人の移動や接触機会、国内外の流行状況などさまざまな要因によって、夏にも患者が確認されることがあります。そのため、「夏だからインフルエンザではない」と季節だけで判断しないことが大切です。
特に発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身のだるさなどが急に現れ、のどの痛み、鼻水、咳などを伴う場合は、体調を確認し、無理に学校や職場へ出ないようにしましょう。
インフルエンザは飛沫や手を介して広がることがある
厚生労働省では、インフルエンザの主な感染経路として、感染した人の咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、患者やウイルスが付着した物に触れた手から口や鼻へウイルスが移る接触感染を挙げています。
そのため、人が集まる場所では、咳やくしゃみへの配慮だけでなく、手洗い・手指衛生を行いやすい環境を整えることも大切です。
- ドアや手すりなどの共用部分に触れる
- 共用端末やタッチパネルを操作する
- 会議室や休憩室を複数の人で利用する
- 共用トイレや洗面所を利用する
- 飲食前に手で口元へ触れる
一つの対策だけで感染を完全に防ぐことはできません。手洗い、咳エチケット、換気、体調管理などを組み合わせて行うことが基本です。
国が案内する基本対策は「手洗い」「咳エチケット」「換気」

厚生労働省は、インフルエンザを含む急性呼吸器感染症への基本的な対策として、手洗い、マスクの着用を含む咳エチケット、換気などを案内しています。
外出後やトイレ使用後、食事前など、必要な場面で石けんと流水による手洗いを行いましょう。洗った後は、手に水分を残さず十分に乾燥させることも大切です。
- 外出後に手を洗う
- トイレ使用後に石けんと流水で手を洗う
- 食事や調理の前に手を洗う
- 咳やくしゃみがある場合は咳エチケットを行う
- 室内では換気設備などを適切に使用する
- 十分な休養とバランスの取れた食事を心がける
うがいを日常的な習慣として行うこと自体を否定するものではありませんが、現在の厚生労働省のインフルエンザ対策では、手洗い、咳エチケット、換気などが基本的な対策として示されています。
咳やくしゃみがあるときは周囲へ配慮する

咳やくしゃみなどの症状がある場合は、他の人へ飛沫を広げないよう、マスクを適切に使用するなどの咳エチケットを心がけましょう。
マスクがない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を覆い、使用したティッシュは速やかにごみ箱へ捨てます。手で咳やくしゃみを受け止めた場合は、そのまま共用設備へ触れず、手を洗いましょう。
夏場は熱中症にも注意が必要です。屋外などマスクが必要ない場面では、気温や体調を考慮し、無理な着用を続けないようにします。
事務所・職場では集団感染対策として基本動作を続ける

事務所や職場では、従業員が長時間同じ空間で過ごし、会議室、休憩室、共用トイレ、複合機、ドア、給湯設備などを共有することがあります。
インフルエンザの流行が確認されている地域では、特別な対策を一時的に増やすだけでなく、普段の衛生管理が継続できているかを確認しましょう。
- 出勤時や外出後に手洗い・手指衛生を行いやすくする
- 共用トイレのハンドソープを切らさない
- 会議室や休憩室の換気状況を確認する
- ドア、手すり、共用設備などを日常的に清掃する
- 咳などの症状がある従業員が周囲へ配慮できる環境を整える
- 体調不良を報告しやすい連絡体制を用意する
- 無理な出勤を避けられるよう社内ルールを共有する
体調不良者が出たときだけ対応するのではなく、手洗いや換気などを普段から続けられる職場環境を整えておくことが、集団感染対策の基本になります。
人が集まる施設でも手指衛生を行いやすくする

公共施設、商業施設、宿泊施設、スポーツ施設、観光施設など、不特定多数の人が利用する場所でも同様です。
利用者へ注意を呼びかけるだけでなく、必要なときに手洗いや手指衛生を行える環境になっているかを確認しましょう。
- 共用トイレや洗面所を清潔に保つ
- ハンドソープを切らさない
- 蛇口や自動センサーの動作を確認する
- 共用設備を利用状況に合わせて清掃する
- 換気設備や空調設備を点検する
- 手指衛生を行いやすい場所や動線を確認する
- 混雑する時間帯を把握する
施設ごとに利用者数や滞在時間、設備配置が異なるため、すべての施設で同じ方法を取るのではなく、利用状況に合わせて対策を整えることが大切です。
手洗い後は十分に乾燥できる環境を整える
手洗い設備を確認する際は、ハンドソープや蛇口だけでなく、洗った後に手を乾燥できる状態まで確認しましょう。
ペーパータオルを使用する場合は、補充切れやごみ箱のあふれに注意します。エアータオルを使用する場合は、機種ごとの取扱説明書に沿って本体や周辺を清掃・点検します。
- 手洗い後に十分乾燥できるか
- ペーパータオルを切らしていないか
- 使用済みペーパーが周辺へ散乱していないか
- エアータオルが正常に作動しているか
- 本体や周辺に水滴や汚れが残っていないか
- 乾燥設備の清掃方法をスタッフが把握しているか
石けんと流水による手洗いから乾燥までを、一つの衛生動線として考えることが大切です。
施設の集団感染対策にNEWスーパーMを活用する

NEWスーパーMは、人が集まる事務所や施設における手指衛生や、手洗い後の乾燥に活用できる設備です。
共用トイレや洗面所だけでなく、従業員や利用者が行き来する共用スペースなど、施設内の動線に合わせて手指衛生を行いやすい環境づくりにも活用できます。
紫外線照射による除菌・消臭機能を備えており、従来型エアータオルで懸念されやすい飛散・拡散への配慮や、施設内の衛生環境を見直したい場合の選択肢になります。
また、アルコール除菌スプレーを常設している場所では、消毒液の購入、補充、在庫管理などの運用を見直すための選択肢としても検討できます。ただし、目に見える汚れがある場合やトイレ使用後などは、石けんと流水による手洗いを基本とします。
ペーパータオルを使用している手洗い場では、手拭き用消耗品を使わない運用へ切り替えることで、購入、保管、補充、ごみ回収、廃棄にかかる作業負担や人件費、ごみの削減にもつながります。
NEWスーパーMだけでインフルエンザの集団感染を防げるものではありません。手洗い、咳エチケット、換気、共用部清掃、体調管理などと組み合わせ、集団感染対策の一環として活用することが大切です。
体調不良時は無理に出勤・外出しない
インフルエンザでは、発症前日から発症後数日間にわたり、鼻やのどからウイルスを排出するとされています。
発熱、咳、強いだるさなどの症状がある場合は、無理をして学校や職場、人が集まる場所へ出かけず、休養を取ることが大切です。
症状が強い場合、高齢者や乳幼児、基礎疾患のある方などで体調に不安がある場合は、医療機関へ相談してください。
季節外れのインフルエンザ対策チェックポイント
- 自治体の最新のインフルエンザ発生状況を確認しているか
- 外出後やトイレ使用後に手を洗っているか
- 手洗い後に十分乾燥できる環境があるか
- 咳やくしゃみがある場合に咳エチケットを行っているか
- 室内の換気設備を適切に使用しているか
- 共用設備を日常的に清掃しているか
- 人が集まる場所で手指衛生を行いやすい環境があるか
- 従業員が体調不良を報告しやすいか
- 発熱や強い症状があるときに無理な出勤・外出をしていないか
- 高齢者や基礎疾患のある方が利用する場所では状況に応じた配慮をしているか
まとめ
2026年8月、首都圏では埼玉県や川崎市をはじめ、一部地域でインフルエンザの定点当たり報告数が流行開始の目安を超えています。一方、首都圏全体で大きな流行が起きているわけではなく、地域差があることにも注意が必要です。
インフルエンザは冬だけに発生する感染症ではありません。季節外れの時期でも、手洗い、咳エチケット、換気、十分な休養といった基本対策を続けましょう。
事務所や職場、人が集まる施設では、利用者への注意喚起だけでなく、手洗い・手指衛生を行いやすい設備、共用部の清掃、換気、体調不良時の対応まで含めた環境づくりが重要です。
NEWスーパーMも、こうした集団感染対策の一環として、施設内の手指衛生や手洗い後の乾燥環境を整えるために活用できます。感染状況を確認しながら、日常的に続けられる衛生管理を見直してみてはいかがでしょうか。
出典・参考情報(官公庁・自治体公表資料)
- 厚生労働省「インフルエンザ(総合ページ)」
- 厚生労働省「夏の感染症対策」
- 東京都感染症情報センター「東京都感染症週報 2026年第32週」
- 埼玉県感染症情報センター「インフルエンザ流行情報」
- 神奈川県衛生研究所「神奈川県感染症発生情報 2026年第32週」
- 川崎市「インフルエンザ発生状況」
- 千葉県感染症情報センター「2025/26シーズン 千葉県のインフルエンザ発生状況 2026年第32週」
注記:本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断や治療に代わるものではありません。症状、検査、治療薬、受診の必要性などについては、医師や医療機関へご相談ください。高熱や強い倦怠感、呼吸が苦しいなど気になる症状がある場合や、乳幼児、高齢者、基礎疾患のある方で体調に不安がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。

