感染性胃腸炎の患者数が急増 過去10年で最多に

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ノロウイルスなどが原因となる「感染性胃腸炎」の患者数が、例年の同時期と比べて過去10年で最も多い水準が続いています。専門家は、手洗いや消毒の徹底を呼びかけています。

全国的に増加傾向

本記事のデータは国立感染症研究所の発表によるもので、2025年第10週の全国の患者数は、1医療機関あたり11.38人と報告されており、過去10年間で最も高い水準となっています。
感染性胃腸炎 定点当り報告数(2024年4月以降)
都道府県別の報告では、大分県や愛媛県、熊本県などで特に患者数が多く、地域ごとの感染状況に差があることがわかります。

県別の感染者数(2025年第10週)

大分県:21.44人
愛媛県:20.08人
香川県:19.93人
鹿児島県:17.86人
熊本県:17.78人
宮崎県:14.86人
島根県:14.39人
千葉県:14.08人
兵庫県:13.98人
山口県:13.88人

このほか、千葉県(14.08人)、東京都(12.71人)、大阪府(12.84人)など、都市部でも一定の患者数が報告されています。

感染経路と予防策

感染性胃腸炎の主な原因のひとつであるノロウイルスは、感染者の便や嘔吐物、汚染された食品を介して体内に入り、嘔吐や下痢などの症状を引き起こします。特に、冬場から春先にかけての流行が顕著で、今年はその傾向がより強くなっています。

予防のポイント

手洗いの徹底
外出後や食事の前には、石鹸を使ってしっかり手を洗う。
食品の十分な加熱
ノロウイルスは85℃以上で90秒間の加熱で失活するため、調理時に注意。
嘔吐物・便の適切な処理
感染者の嘔吐物や便には大量のウイルスが含まれるため、消毒用の塩素系漂白剤を使用して適切に処理する。

トイレの便器やドアノブにもウイルスが付着している可能性があるため、トイレの使用後には指の間や親指の付け根、手のひらなどを中心に、せっけんを使って流水で念入りに洗うことが重要です。
また、トイレでスマートフォンに触ることが感染経路となる可能性があるため、トイレではスマートフォンに触れないことも重要です。
トイレの使用後にはNEWスーパーMを使用してしっかり手指を除菌・乾燥するとともに、スマートフォンなどのお手持ち品を除菌することで、より効果的な感染予防が期待できます。

出典:

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