A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、一部の度道府県で警戒

衛生関連情報

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数が増加し、過去5年間の同時期の平均と比較してかなり多くなっています。
感染症発生動向調査週報(IDWR)によると、第17・18合併号(4月22日~5月5日)の都道府県別の上位3位は山形県(11.54)、鳥取県(8.42)、北海道(8.17)、第19号(5月6日~5月12日)の上位3位は山形県(8.54)、鳥取県(7.95)、北海道(5.96)と警報レベルに達しています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは?

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(A群溶連菌咽頭炎)は、A群溶血性レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)によって引き起こされる急性の咽頭炎です。この細菌は、咽頭や扁桃腺に感染し、炎症を引き起こします。

症状

主な症状は以下の通りです

  • 喉の痛み(咽頭痛)
  • 発熱(高熱になることが多い)
  • 咳が少ない(風邪との違い)
  • 頭痛
  • 腹痛や吐き気
  • 扁桃腺の腫れと赤み、時には白い膿が見られることもある
  • リンパ節の腫れ

感染経路

1. 飛沫感染
咳やくしゃみ: 感染者の咳やくしゃみによって飛散した細菌を含む飛沫を、他の人が吸い込むことで感染します。飛沫は一般的に1~2メートルの範囲内で拡散します。
2. 接触感染
直接接触: 感染者との直接の身体的接触(握手、抱擁など)を通じて細菌が伝播します。
間接接触: 感染者が触れた物品や表面(ドアノブ、タオル、食器など)を他の人が触れることで感染が広がることもあります。その後、手を介して口や鼻に細菌が移ることで感染が成立します。
3. 食べ物や飲み物
汚染された食べ物や飲み物: A群溶連菌で汚染された食べ物や飲み物を摂取することで感染することもありますが、これは比較的稀です。
4. 人が密集する場所
学校や幼稚園: 多くの子供たちが一緒に過ごす場所では、感染のリスクが高まります。特に、近距離での会話や共同使用する物品を通じて細菌が伝播しやすいです。
家庭内: 家庭内での感染も一般的です。家族の一人が感染すると、他の家族も感染しやすくなります。

感染予防のための対策

  • 手洗い: 石鹸と水で頻繁に手を洗うことが最も効果的な予防策の一つです。
  • うがい: 外出後や食事前にはうがいをすることで、口腔内の細菌を減らすことができます。
  • マスクの着用: 感染者が咳やくしゃみをする際に飛沫を防ぐため、マスクを着用することが有効です。
  • 咳エチケット: 咳やくしゃみをするときは、ティッシュや肘の内側で口と鼻を覆うようにします。
  • 環境の清掃と消毒: よく触れる表面や物品を定期的に消毒することが重要です。
  • 感染者の隔離: 感染者はできるだけ他の人との接触を避けるようにし、適切な治療を受けるまで家で休むことが推奨されます。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の予防の為には、マスクの着用、帰宅時のうがい・手洗いが有効です。
手洗いの後に、NewスーパーMを使用して手指の除菌・乾燥を行えば、より効果的に感染リスクを減らす事ができます。

出典:国立感染症研究所ホームページ(https://www.niid.go.jp/niid/ja/)

関連記事一覧