2024年の新型コロナの流行状況

衛生関連情報

2023年5月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が日本で「2類感染症」から「5類感染症」へと引き下げられ、風邪と同等のカテゴリーに分類されてから1年が経過しました。

分類引き下げ後の変化と2024年の現在の流行状況について調査いたしました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の分類引き下げの経緯

分類の変更前

COVID-19は、2020年1月に「指定感染症」に指定され、その後、2020年4月に「2類感染症」に再分類されました。2類感染症に分類されると、国が入院や隔離などの対応を厳格に指示できるため、感染拡大の初期段階で厳しい対策が取られました。

日別感染者数(~2023年5月)日別感染者数(~2023年5月)

分類引き下げの背景

  • ワクチン接種の普及: 日本国内での広範なワクチン接種が進行し、多くの市民が接種を完了。これにより、重症化リスクが大幅に減少しました。
  • 治療薬の開発: 有効な治療薬が開発され、COVID-19の治療がより効果的かつ容易になりました。
  • 感染症への理解の深まり: COVID-19に関する理解が深まり、重症化するケースが減少。これにより、公衆衛生上のリスクが以前ほど高くなくなったとの評価がなされました。

分類引き下げの影響

COVID-19の「5類感染症」への再分類により、以下のような変更が行われました。

  • 自宅療養の推進: 軽症または無症状の場合、基本的に自宅での療養が推奨されるようになりました。
  • 入院の必要性の見直し: 重症者や高リスク群に限り入院治療が行われることとなり、医療リソースのより効率的な配分が可能になりました。
  • 隔離政策の緩和: 強制的な隔離措置が緩和され、感染者の自由度が向上しました。

分類引き上げ後の動向

分類引き下げ後の2023年9月ごろと24年2月ごろに感染者数の増加がみられましたが、その後は減少傾向にあり週当たりの報告数の合計が、2024第14週(2024年4月1日から4月7日)の20,968人以降は2万人以下となっております。

2023年5月以降の週別感染報告数(全国)2023年5月以降の週別感染報告数(全国)

5類引き下げ後も継続されてきた治療薬の補助やワクチンの無料接種などの支援は2024年3月いっぱいで廃止となり、2024年度からは通常の医療体制での対応に切り替わりました。

個人でできる新型コロナ対策

マスクの着用は?

5類への移行により、公共の場所でのマスク着用は個人の判断に委ねられるようになりました。病院や介護施設では引き続きマスクの着用が求められますが、その他の場所においても、重症化リスクの高い高齢者、基礎疾患のある方、妊婦は感染リスクを減らすためにマスクの着用が推奨されます。

また、体調不良時や混雑した場所、公共交通機関では、周囲の人への感染予防のためマスクの着用を心掛けましょう。

手や指のウイルス対策

外出時のマスク着用だけでなく、体に付着したウイルスの対策も重要です。
特に、手や指からウイルスが口や鼻、眼の粘膜に触れることで感染が広がることがあります。
外出から戻った際には、手洗いでしっかりと手指を洗浄し、NewスーパーMを使用して手指の除菌と乾燥を行うことが効果的です。
また、身の回りの物を定期的に除菌することで、感染リスクを一層減らすことができます。

出典元

新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料 (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00086.html)

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