水痘が増えている?2025年春の感染動向に注意
2025年6月時点で、水痘(水ぼうそう)の報告数が全国的に増加しています。
特に5歳以下の子どもを中心に感染が広がっており、集団生活を送る保育園・幼稚園などでは注意が必要です。
感染力が非常に強く、家族内感染も多くみられるため、「うちの子はすでに予防接種を受けたから安心」とは限りません。

水痘とは?
水痘は「水ぼうそう」とも呼ばれ、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされる感染症です。
発疹(水疱)・発熱・かゆみなどを伴い、1週間ほどで回復しますが、まれに重症化して肺炎や脳炎を引き起こすケースもあります。
帯状疱疹との関係は?
水痘を引き起こす「水痘・帯状疱疹ウイルス」は、一度感染すると体内に潜伏し続けます。
子どものうちに水痘にかかった人が、大人になって免疫が下がったときに再活性化するのが「帯状疱疹」です。
つまり、水痘と帯状疱疹はウイルスが同じであり、「子どもの水痘の流行」は、「大人の帯状疱疹のリスク」にもつながります。
今、なぜ水痘が増えているのか?
- コロナ禍による“免疫負債”
- マスクや外出自粛で感染機会が減っていた影響により、免疫を獲得できていない子どもが増えています。
- 予防接種の遅れ
- 忘れていた、スケジュールがずれたなどの理由でワクチン未接種の子どもが集団の中にいるケースがあります。
ご家庭・職場で気をつけたいこと
- 発疹・発熱がある子どもは早めに医療機関を受診し、登園・登校を控えましょう。
- 水痘ワクチンの定期接種(1歳と3歳前後)を確認しましょう。
- 高齢者や免疫力が落ちた方がいるご家庭では、子どもの感染が帯状疱疹の引き金となることもあるため注意を。
まとめ
子どもの水痘の流行は、一見軽い病気のようでいて、家庭や地域全体の健康にも影響を与える感染症です。
感染予防と早期対応のため、家庭・保育・教育現場などでの意識共有が大切です。

