冬季に増加するノロウイルス感染症にご注意ください

ウイルス関連情報

冬季は気温が下がり、感染症が流行しやすくなります。その中でも特に注意が必要な病気の一つが ノロウイルス感染症です。ノロウイルスは、冬季に感染者数が急増し、食中毒や集団感染を引き起こすことが多いため、予防対策が重要です。

なぜ冬季にノロウイルスが増加するのか?

冬季にノロウイルスの感染者が増加する理由はいくつかあります。

低温・乾燥した環境がウイルスに有利
冬季は気温が低く、空気が乾燥するため、ノロウイルスが活発に繁殖しやすくなります。また、乾燥した環境では、ウイルスが長時間空気中に漂うため、感染のリスクが高まります。
人々が室内で集まりやすい
寒さが厳しい冬季は、多くの人が室内で過ごす機会が増えます。換気が悪い空間ではウイルスが広がりやすく、特に家庭や学校、職場で集団感染が起こりやすいです。
食品の取り扱い
冬季は生牡蠣などの貝類が旬となりますが、これらがノロウイルスに汚染されていることがあり、食品を介した感染が増える傾向にあります。
免疫力の低下
寒い季節は体温が低下しやすく、免疫機能も弱くなるため、ノロウイルスに感染しやすくなります。特に高齢者や幼児は、重症化するリスクが高いので注意が必要です。

過去5年間の感染者数の推移

過去5年間におけるノロウイルス感染症の定点あたりの週ごとの感染者数をグラフにまとめました。11月頃から感染者数が増加し、1月から2月にかけてピークを迎える傾向が見られます。

ノロウイルスの定点医療機関当たり患者報告数 2020年から

ノロウイルスの定点医療機関当たり患者報告数

ノロウイルスの症状と感染経路

ノロウイルスに感染すると、通常 24〜48時間以内 に以下の症状が現れます。

  • 激しい嘔吐
  • 下痢
  • 発熱(場合によっては軽度)

症状は通常1〜3日で収まりますが、体力が弱い人は重症化することもあります。
感染は以下のような 経口感染 によって広がります。

  • 汚染された食品や水の摂取
  • 感染者の嘔吐物や便に触れた手で口に触れる
  • 感染者が調理した食品の摂取

感染予防のための対策

手洗いの徹底
石けんと流水で、少なくとも20秒以上かけて手をよく洗いましょう。特に食事の前やトイレの後は必須です。
食品の十分な加熱
ノロウイルスは85〜90℃で90秒以上加熱すると死滅します。生牡蠣などの貝類はしっかり火を通してください。
感染者の隔離と嘔吐物の適切な処理
感染者はできるだけ他の人との接触を避け、嘔吐物や便の処理には使い捨て手袋とマスクを着用し、次亜塩素酸ナトリウムで消毒しましょう。
タオルや食器の共用を避ける
家庭内での感染拡大を防ぐため、タオルや食器は個別に使用し、十分に洗って乾燥させましょう。

まとめ

冬季のノロウイルスは感染力が非常に強く、広がりやすいウイルスです。感染対策をしっかり行い、万が一感染した場合は速やかに対応することで、集団感染のリスクを減らすことができます。
日常生活において、トイレの後や食事の前後、帰宅時には、手洗いを徹底しましょう。手洗い後に NEWスーパーMを使用して手指を乾燥・除菌することで、ウイルス対策をさらに強化できます。また、ハンカチやスマートフォンなど、頻繁に触れる物の除菌にも効果的です。
健康な冬を過ごすために、ぜひ予防策を心がけてください。

出典:国立感染症研究所ホームページ(https://www.niid.go.jp/niid/ja/)
参考:ノロウイルスについて

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